【翔平の決意──イチローが残した“歴史”に、大谷が刻む“伝説”の始まり】
■「その道の先に、自分の未来がある気がした」
クーパーズタウンの空が晴れた瞬間、歴史が静かに動き出した──イチローがMLB殿堂入りスピーチに立ったその日、フェンウェイ・パークでは、もう一人の“伝説”が新たなページを刻もうとしていた。
38号を放った翌日、大谷翔平は再びDHとして出場。超高速ヒットで存在感を見せ、チームの希望を繋いだ。
だが、この日、彼の中で最も深く響いていたのは“試合”ではなかった。
それは…クーパーズタウンで響いたイチローのスピーチ。試合後、ユニフォームのまま報道陣の前に現れた翔平は、静かに目を伏せ、そしてこう語った。
「イチローさんの言葉に、本当に心を動かされました。自分はまだ何も成し遂げていない気がします」
■「偉業の裏にある“人間性”──それが、本当の偉大さ」
イチローのスピーチは、数字や記録では語れない“生き方”を示していた。
「野茂さん、ありがとう」
その一言に、日本人メジャー全員の想いが込められていたと翔平は語る。
「自分の道を切り開くことが、どれほど孤独か…でもイチローさんはそれを、笑顔とユーモアで超えてきた」
その日、翔平はイチローの殿堂入りスピーチの録画を、試合前のロッカールームで最後まで黙って見つめていた。
終わった後、ロバーツ監督に呟いたのは、たった一言。
「…自分はまだ、何も始まっていない気がする」
■「次の物語が、静かに動き出した」
ロバーツはその瞬間を振り返りながら、こう語る。
「彼は今、“数字じゃない何か”を築こうとしてる。まるでイチローのように──」
そして、監督は静かに結ぶ。
「この二人が、同じ時代に存在したこと。それ自体が、最大の奇跡なんだよ」
■「翔平が、伝説の続きを書く」
記録では語れない何か。
それは“鼓動”のように、フェンウェイの沈黙の中に確かに響いていた。
イチローの道は“歴史”となり──
翔平の未来は“伝説”として動き出す。
そして、誰もが思った。
“その続きを、この目で見届けたい”と。

NIHON2020.COM