本拠地のマウンドに立つはずだった大谷翔平の姿は、病に蝕まれながらも決して闘志を失わぬ“孤高の戦士”そのものだった。咳と鼻づまりに苦しみながらも放った一振りは、174キロ超の打球となり、観客を震わせた。だがその裏で、若き投手シーハンの暴言がクラブハウスを揺るがす。
「翔平は怠けていた」――試合後に吐き捨てられた言葉は、仲間への侮辱を超え、チームの結束を切り裂いた。憤怒したウィル・スミス、沈痛な面持ちのロバーツ監督、そして球団が下したのは“即二軍降格”という異例の決断。さらに「メディア封鎖令」まで発動され、チームの内部崩壊は全米の見出しを飾る騒動となった。
病に苦しみながらも全力疾走で一塁を駆け抜けた大谷と、責任を押し付け合う若手投手。そこに浮かび上がるのは、数字では測れない“献身”と“傲慢”の対比だった。結束を守れるのか、それとも崩壊に飲み込まれるのか――ドジャースの未来は、いま大きな岐路に立たされている。
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