【世界陸上】大波乱、男子1500mで東京五輪の金メダリストが予選敗退…新鋭18歳も衝撃転倒

 2021年東京オリンピック(五輪)の金メダリスト、ヤコブ・インゲブリグトセン(24=ノルウェー)が大波乱の予選敗退を喫した。世界記録まで0秒73に迫っていた第一人者だったが、予選4組で8着。ラストスパートで全く伸びなかった。3分37秒84にとどまり、各組上位6人の予選通過ラインに届かなかった。

 4年前とは景色が激変した。無観客ながら、この国立で頂点に立った男が、まさかだ。22年の世界選手権オレゴン大会と23年ブダペスト大会で連続の銀。24年パリ五輪は4位で、この大会に懸けていたが「次のラウンドに進めなかったのは初めての経験」と淡々と話した。

 一方で5000メートルはオレゴン大会からパリ五輪まで世界大会3連覇中。アキレス腱(けん)を痛めているが、心身ともに切り替えるしかない。

 この4組は「死の組」となった。18歳のコエチ(ケニア)も予選落ち。ラスト1周に入ったところで転倒する衝撃の展開となった。ダイヤモンドリーグで3分27秒72をマーク。U20世界記録を樹立していた新鋭だったが、準決勝にすら進めなかった。

 日本からは44年ぶりアジア王者の24歳、飯沢千翔(住友電工)が出場したが、予選1組で終盤のペースアップに、置いてけぼりにされた。13着。「日本、アジアの王者になっても全く歯が立たなかった」と現実を突きつけられていた。

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